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もとようニュース

元岡幼稚園園長 針間 徹

「子育て」について

 「子育て」を行う中で、「どのようにすればいいのだろうか。」とお子様のいる家庭では迷ったり、悩んだりする場面が多くあります。今は30代となった2人の娘をもつ私もそうでした。いろいろな「子育て」の仕方がある中で、最近、心理学の専門家である出口保行氏の書かれた「子育て」についての本などで読み、なるほどと思ったことを紹介します。

 出口氏は、犯罪心理学を専門とする心理学者です。その人が、現在起こっている若者の反社会的な行動を分析する中でその人間が犯罪の方へ進んでいくのには過去の育ち方に問題があるのではないかと分析し、その人の保護者を「過保護型」「高圧型」「甘やかし型」「無関心型」の4つに分け、どれも極端に行うことは、子どもにとってよくないことを事例を挙げながら説明しています。一方その極端な型で育てられた子どもには共通な様子が見られたそうです。それは、どの子も「愛情を求めながら満たされていない」という姿だそうです。「あの時、話すことができていれば」「もっと話を聞いて欲しかった」などの声が聞かれたといいます。その姿を見て、出口氏は、次のようにのべています。

 「家族の心理的距離が大切。(子どもが)ちゃんと自分を気づかってくれていると感じさせることが重要。」

「無視せず、気づかう言葉をかけてくれる家族となることが大切」

 そのためには、出口氏は、1つの型に偏りすぎず、子育てが間違っていると思ったときは、話し合いながら、間違いを修正していくことがよいのではないかとのべています。

 子育てには愛情が必要なことはよくいわれることですが、この愛情は、悩みを聴いたり、想いや願いを話したりする中で育まれていくということが出口氏のメッセージだったように思います。

 まだまだ、自分の思いや願いを伝えることが十分できない幼稚園の園児達ですが、子ども達が思い悩むようになる思春期を迎える前に、お家で声をかけたり、話を聴いたりする機会を多くとり、家で何でも話し合える素地をつくっていくこと、ちょっとしたことでも声をかけていくことが園児達の健やかな育ちにつながるのだということを出口氏の本より学んだような気がしました。

(参照資料)

「犯罪心理学者は見た危ない子育て」 出口保行著 SB新書
「幼少期における家庭での過ごし方の影響」出口 保行 氏
まなびの広場 短期連載①②③ 2024.4・6・8月号

お遊戯会とこれからの行事について

 9月28日(土)のお遊戯会はいかがだったでしょうか。昨年は、12月に開催しました。また、保育者は子どもの立場になって「楽しみながら、最後まで意欲をもって取り組むことができる」ことをテーマにオペレッタやダンスに取り組みました。終わってもお遊戯会の曲を口ずさんだり、踊ってみたりする子ども達の姿も見受けられます。

 10月は、運動会の練習が始まります。運動会は、11月9日(土)、予備日16日(土)を予定しています。秋になり、涼しくなったとはいえ、昼間はまだまだ気温が高い日がありますので、子ども達の体調をしっかりみながら練習を行っていきたいと思います。

 また、10月には、芋掘り、参観などいろいろな活動がありますので、ご家庭でもお子様の体調を見ながら食事や睡眠、休養などを配慮していただきますようよろしくお願いします。