文 字 と 言 葉
元岡幼稚園 園長 井上 健一
年長さんのあるクラスをのぞいていると、「もじとことば」のお勉強をしていました。
幼稚園教育要領五つの内容の中の一つに「言葉」があります。
この領域で指導することは、以下の10項目です。
- 先生や友達の言葉や話に興味や関心をもち,親しみをもって聞いたり,話したりする。
- したり,見たり,聞いたり,感じたり,考えたりなどしたことを自分なりに言葉で表現する。
- したいこと,してほしいことを言葉で表現したり,分からないことを尋ねたりする。
- 人の話を注意して聞き,相手に分かるように話す。
- 生活の中で必要な言葉が分かり,使う。
- 親しみをもって日常の挨拶をする。
- 生活の中で言葉の楽しさや美しさに気付く。
- いろいろな体験を通じてイメージや言葉を豊かにする。
- 絵本や物語などに親しみ,興味をもって聞き,想像をする楽しさを味わう。
- 日常生活の中で,文字などで伝える楽しさを味わう。
つまり、10番目に「文字で伝える楽しさ」(読み・書き)はありますが、幼稚園の活動の殆どは「聞く」「話す」です。
先ほどのクラスでは「は」行のお勉強があっていました。最初は、教師が黒板に「は、ひ、ふ、へ、ほ」と書き、それを皆で読みます。次のステップは、以下の言葉の中から、「はひふへほ」を見つけ出し、その文字に〇印を付けます。
はち はと のはら ひこうき つなひき ひつじ ふくろう ふね なふだ へそ へら へた ほたる ほん ほし
はひふへほと同じ文字に〇印をつけたかどうか、本人が確認し、間違いないと思ったら挙手をします。挙手した人の所を担任が回り、ノートに笑顔マークを書きます。落ちがあったりしたら、「残念」と担任の声、その声で、見直したり、出来ている子どもは教えてあげたり、分からない子どもは見せてもらったりします。
ひらがなをひたすら書かせても文字が嫌いになります。まずは、生活の中で「言葉」を育てることを大切にしたいものです。
例1 例2
子「きょう ないた」 子「きょう ないた」
親「喧嘩したの」 親「大丈夫 どうして?」
子「うん」 子「Sくんがとった」
親「S君と」 親「そうなの いつ」
子「うん」 子「おきゅうしょくのあと」
親「ブロックの取り合い」 親「そうなの どこで」
子「うん」 子「おきょうしつで、Sくんにブロックをとられて、ないたの」
例2のような対応の中で「言葉」が増えるのです。それから、文字を一つ一つ取り出し、なぞったり声に出したりしながら認知するという勉強に入っていきます。そして、その次は、お手紙を書いたり、七夕の願い事を書いたりしていきます。
夏祭りのご案内 (7月23日)
ひまわり会役員の方を中心に、ボランティアの方々も入って、ハンドメイド作品やおもちゃ、園グッズ等のバザー、そして、ぶっかけそうめんやミニバーガー、ゼリーつかみ取りやヨーヨー釣り等の出店計画を進めてあります。
理事会では、かき氷・ポップコーン・綿菓子、そして花火打ち上げの準備をしています。
幼稚園教職員は、盆踊りやオープニングパレードの企画や練習に取り組んでいます。
三者それぞれの取り組みにご期待ください。16時から開始、終了が20時の予定です。