秋の遠足で思ったこと
10月16日(金)汗ばむほどの好天の中、唐津市松浦河畔公園に秋の遠足で行きました。
他に2団体来ていましたので、元岡幼稚園は中央部をよけ公園南側で、年少さん・年中さん・年長さんとそれぞれに先生やお友達と仲良くお弁当を開きました。
食事のとき「おはしがなーい」と先生のところに訴えて来る子どもがいました。
このような事例のとき、大人はどうあればよいでしょうか?
「ごめんね。○○ちゃん。ママがうっかり忘れていて」と謝るお母さんや、
「そう。いつも忘れて、ママはぼんやりしているね」などと母親を責めるお父さんに育てられた子どもはどのように育つでしょうか。
「ごめんなさいね。お弁当はどのようにして食べたの」「この次の遠足のときは、忘れ物がないようママと一緒に確かめようね」と言われた子どもは、きっとほっとして、確かめることの大切さを学び、この次はがんばることでしょう。
3歳までは、親の責任で取り組みましょう。
がしかし、成長するにつれ、持って行く物を親子で確かめる時期、一人で確かめさせる時期を経験させないと、甘えん坊で責任転嫁しがちな、弱い人間に育つかもしれませんね。
食事後、小高い丘で転がり遊びをする子どもを多く見ました。このような身体感覚的遊び、ふらふらになることを喜ぶ遊びは脳がしっかりしてくる4歳頃から増えてきます。
大人に「見て見て」と誇らしげに転がりのスピードをアピールしたりします。
この時の大人の対応で気をつけたいことは何でしょうか?
「すごいね」「速いね」とその個人を誉めるなら大丈夫なのです。
「○○ちゃんの方が速く回っているね」「○○ちゃんはまっすぐに転がっているね」とか、「あなたはもっとできるはずよ」「○○ちゃんより速くできたら、○○をあげる」と比較や交換条件を提示することは、子どものがんばる力の育成の妨げとなったり、親を信頼しない人間になったりするかもしれません。
特に兄妹の間で比較してはよい結果が生まれません。
一人一人別々に誉めることの方が成長に良い結果を及ぼすと考えられています。
自分はできるという自己肯定感・自己効力感のきっかけはまわりの大人がどのような言葉かけをしていくかにかかっています。
どの子どももやさしくたくましく成長するよう祈っています。
園 長 | 井上 健一 |